2017.6.2 Vol.57
「イベントの集客法と売り上げの伸ばし方」
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こちらの質問からです。
『裕治郎さん、こんにちは。ちょっと相談に乗ってください。今度、会社でイベントを行う予定になったのですが、どうやって集客すればよいかわかりません。当日、一人もお客さんが来なかったらと思うとぞっとします。イベントを成功させるための集客方法って、どのように考えていけばいいでしょうか。何か成功させた事例とかありますか。企画の出し方やコツなどがあれば教えてください』という質問です。」
ちょっとイベントをがーっとやって、『なんかみんなで楽しくやりましょうよ』みたいな感じでやっとるから大義がない、そこに。目的がない。目的っていうのは、何のために、集まってくれた人たちと主催者が、何のためにひとつになってくんか。想いがない。なんかバーンッと花火を打ち上げましょうよみたいな感じでやるんで、そういうやつが主催者の頭になると一致団結力がなくなる。」
そうそう! で、『今日このイベントの会議をします』って言ってみんな来るんやけど、帰りにガストとかに行って『なんや、あいつ!』みたいなね。」
そうそうそう。テント一個の間口が5メートルくらいの中に、これでもかいうてね。『お前どれだけ売ろう思とんじゃ』みたいな。『店ごと持って来たんか、お前』みたいな。わしからしたらね、アホとしか見えんね。」
そうそう。今なんかね、フェイスブックとかいいツールがあるし、ツイッターもインスタもあるし。SNSがあるけえ、やっぱりこれがちゃんと想いとして出とったら、行ってみよう思うけん。」
裕「そうそうそう。」
香「ありがとうございました!」
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香「さて、続いて後半となります。続いての質問はこちらです。
『裕治郎さん、こんにちは。ブログ、ラジオ、楽しく拝見させて頂いています。さて、私は飲食店を経営している者です。今年で3期目を迎えるのですが、なかなか売上が上がってきません。裕治郎さんの教えの通り、ブログもコツコツ書いているのですが、売上を上げるための接客術とかあれば教えてください』」
裕「ん~これはね。すごくみんなによく訊かれますよね。『飲食店やってます、どうやって売上上がりますか?』って。まあひとつ、3期目を迎えるけれどなかなか売上が上がってきませんっていうのは、わしがよくセミナーとかでも言うけど、起業して3年で利益が出んやつは、もうやめたほうがいい。」
香「3年がポイントなんですね。」
裕「最初の3年っていうのは、やっぱり想いがあるけえ、こうやりたいんじゃ、ああやりたいんじゃっていうのがあって、パーッとやるから絶対伸びにゃいけんはずなんよ、そこは。なのにそこで伸びんいうことはね、経営者としてのセンスが無い。もうはっきり言うとね、最初はセンスで乗り切る。」
香「はい。」
裕「やっぱトップの、その経営者のキャラクターで客が集まる、普通は。ということはね、3年たっても客が集まらんいうのは、トップとしての求心力が足らんのよね。」
香「魅力がない…」
裕「友だちも少ないんだと…」
香「ははは~(笑)」
裕「そんな気せん?」
香「そうですね。最初は友だちとかからね、輪が広がって…」
裕「そう。だいたい誰誰さんが、誰誰クンが、店オープンしたからって行ったら、結構友だちいっぱいおるじゃん。ね。そいつらがまた、その次の友だちを連れて来てってなっていくんじゃけど、最初のレセプションから悪いいうのは、やっぱりそいつがね、友だちがおらん。」
香「だめですね、確かにそうですね。」
裕「今ね、若い子ら見てて思うのは、飲食店のオーナーって飲食店のオーナーとつながったりしとるんで、客も共通なんよね。」
香「ああ、そうですね。」
裕「ということは、おまえらコミュニティが小さすぎるんじゃって思うんよね。飲食店のオーナーのコミュニティはあってもいいけど、他のこの趣味のこれもあって、これもあって、これもあってってみたいにせえって。コミュニティが少なすぎる。この質問と全然違うかもしれんけども、同じやつといっつも群れとるじゃろ。もう話にならんね。いつも飲んどるやつとは飲まない。」
香「なるほどね。どんどん、どんどん輪を広げるためにも。」
裕「そうそうそう、そんな感じね。後ね、すごく思うんだけど、飲食店って昔は一発当てりゃあすごいことになるみたいな、結構そういう話が多かったんじゃけど、最近ないね。」
香「どういうことですか?」
裕「一発なんかすっごいの当てたけえっていって一財産築くようなことが、まずもうなくなったなっていう感じ。」
香「あぁ~。一回当てたからって、結果はそこまで付いてこないってことですか?」
裕「昔はね、どっかにこんな店ができましたっていう情報を知ることのほうが難しかったけえ、その噂で『あそこの店、なんかすごいらしいで』って聞いて、なんかちょっと視察行ってみるかいうまでに、もう一年くらいたっとったりする。」
香「ええ、ええ、はいはい。」
裕「今なんかは、すごい店できたでっていうのは、明日にはもう知られとる。」
香「そうですねえ。」
裕「だからね、ぱくられるん。すぐ。」
香「あぁ~…」
裕「だいたいそうじゃない? 今でも『あの店かっちょええのぉ』いうのは全部ハードじゃけ、ハードはすぐぱくられるよね。内容も最近で言うたらね、わしもフレンチのレストランとかやっとったけど、食材屋さんがあるやろ。食材屋さんってわかるかの? 食材を持ってきてくれる会社。そういうところの展示会に行った時に、びっくりするんよ。」
香「何に?」
裕「わしがいちばんびっくりしたのは、ほたてステーキじゃったと思うんじゃけど、ほたてステーキを試食させてくれるところがあったん。食べたらほたてなんやけど、原材料はイカですって言うわけよ。」
香「え、えっ!!??」
裕「イカなんよ。原材料イカで作っとるんじゃけど、もう見た目から何から全部ほたてじゃけ。」
香「味も?」
裕「そう。」
香「香りも?」
裕「香りも。だからほたてステーキですって売っとっても、わからんかもしれん。」
香「え~っ!? 」
裕「もうそれだけ技術がすごいんよ。だから今ちょこっとアルバイトが作っても、そこそこの飯が作れる。」
香「ねえ、どこの店行ってもおいしいですもんね。」
裕「おいしいじゃろ?」
香「普通に。普通にですけどね。」
裕「じゃあ飲食店を決める時に、何で決める?」
香「え? 食べたいもの…」
裕「その食べたいものの中でも焼肉じゃったら、ああ、あそこに行こうとか。」
香「それはもう絶対的信頼のある、味の信頼のお店ですね。」
裕「じゃあ、味がおいしい肉が出たとしよう。それが一つのお店。もう一個は普通の肉なんじゃけども、その紹介が『ちゃんと僕が、宮崎までいつも行って…こんな種牛のこんなちっちゃい子牛の時からずっと、僕のために育ててくれてるんですよ。それを丹念に育てて、やっととれた今日のお肉です』って書いてあるお店と…」
香「ええ、ええ。」
裕「ただ単に、なーんにも書いてないけど『A5です』って書いてあるお店、どっち?」
香「そりゃ宮崎でって書いてるだけで、特別感があっておいしく感じちゃう!」
裕「そうやろ? ふっつーの、やっすい肉なんやけど。」
香「うんうん、でもそう思っちゃうね。」
裕「ということは、なんか言うたら、味はやっぱり脳の中でこれはおいしいかおいしくないか判断しながら食べとる。目つむって、よくやりよるじゃろ芸能人の格付け。あれだけ味覚がぼけとるんよ、みんな。ということはなんかいうたら、目とか耳とかから入ってくる情報ですべてが決まりよる。」
香「それはありますよね、きっとね。」
裕「わし、すごく思うんじゃけど『これA5の肉です』とかよるけど、それってお前が決めたんかいう話。」
香「あははは(笑)」
裕「そりゃお前、ただ肉屋がそう言うて持って来ただけだろう。」
香「A4かもよってね。」
裕「そう。その肉屋がほんまに普通の肉持って来てから『これ、あーでね、こーでね』言うたら、もう洗脳じゃけ、そんなもん。」
香「そうなりますよね。」
裕「ということはやっぱり、味イコール『ストーリー』やと思うわけ。」
香「おお~お!」
裕「どうやってこれが生まれたかみたいなストーリーがあると、例えば誰かにおいしい店を訊かれた時、おいしいラーメン屋を訊かれたとしようか。おいしいラーメン屋を訊かれた時に、あそこおいしいでって言うと、必ず『えっ、どんなん?』と訊かれるはず。」
香「はいはいはい!」
裕「『どんなん?』って訊かれた時の情報がなかったら、『うん~~…おいしいんよ。うん、とんこつでの…』みたいな…。『えっと…どろっとしとっての…』って、いうほど情報量がないと伝えにくい。」
香「そうですね。」
裕「そこに、このとんこつの元となるげん骨もこうで、ああで、こうでみたいな…とかを、伝えてあるとないとでは、大きく違ってくる。」
香「いろんな周りの情報ですね。」
裕「そうそうそう。それを書いとる店は結構あるけども、どこの店もリアリティがない、そこに。このげん骨はどうたらこうたら言いよるけど、実際にじゃあ、そのげん骨が鹿児島で獲れたんなら、鹿児島まで行って写真撮って帰ってくる。」
香「うんうんうん。」
裕「これだけで、なんかリアリティあるじゃろ。」
香「そうですね!」
裕「『ほんまじゃ!』みたいな。」
香「ただ聞いた情報を書いてるだけとは、違うってことですよね。」
裕「そこの大将が、このげん骨でっかいの持って後ろで桜島の噴火でもしとったら、これほんまじゃのみたいな。」
香「うんうんうん。」
裕「こういう目から入る情報を、やっぱり出さんと。接客はねえ…なんじゃろ。わしもよく接客のことを訊かれるけど、接客って何ですかって言われたら…一言で答えるならば、その人に興味があるかどうか。この人、なんかちょっと堅物そうじゃけど、この人にサイドメニューのこれちょっと食べさそうみたいな。全部が全部、おんなじ接客はできんじゃん。この人にはこんな感じやけど、この人にはちょっと違うやり方でせにゃいけんなみたいな。わかる?」
香「見極める力も必要ですよね。全部おんなじようなマニュアル通りの接客じゃダメだし、この人はそっとしてほっといてあげたほうがいいのかなって、空気を読むのも大切なのかなと思いますけどね。」
裕「でもそれが最近は、すべてマニュアルにしとるところが多いんよ。どうなんじゃろうかのぉ。空気が読める最近の若い子がおらん。」
香「ああ、少なくなってきてる…」
裕「わしも最近、若い子使って仕事してないからわからんけども、どうなんじゃろ、今のアルバイトしよる大学生って。うちの子どもなんかが働いとるのも『おまえ、なんでやりよるん? なんでそこなん?』って訊いたら『えっ? 時給』って…。時給かぁみたいな。」
香「あ、お金…」
裕「やっぱり、時給じゃなくてもあっこにおったら楽しいとかね。」
香「他の理由が欲しいですよね。」
裕「まあでも、これはのぉ、絵に描いた餅じゃけ。まずは来てもらわにゃいけんかったら、時給を提示するしかないじゃろ。」
香「はい。」
裕「900円の所よりも、1,200円の所に行きたい。」
香「そりゃ行きますね、確かに。」
裕「でも実際、1,200円の所で働いたら全然おもしろくなくて、友だちが900円の所で働いとるけど『すっごい楽しいよ』言われたら、普通なら行くんじゃと思うんだけど、今の子はそれを行かないらしい。」
香「行かないんですか…」
裕「『えっ、でも900円じゃろ?』みたいな。」
香「でも、そういう子って1,200円も辞めますよね。結局は。」
裕「どうするんじゃろうか?」
香「なんかあの…楽しくないですよね。求めてるものが。」
裕「じゃけ、最近、飲食行っても普通のアルバイトの女の子とか男の子の接客に『ちゃんとせえよ』って思うことが多々ある。」
香「うーん、確かに確かに。」
裕「なんか『マニュアル通りじゃの、お前』みたいな。」
香「あと、周りが見えてないなっていう子も、たまにいますよね。」
裕「ま、だから今日の質問はね、まず今期で3年目を迎えるんですけれどもっていう…。3年で儲からんのだったらやめなさいと。ひとつね。」
香「じゃじゃ、3期目だから…」
裕「あ、まだ3期目だから2年終わった…」
香「あともう1年…」
裕「じゃけ、この1年でたいして結果出んかったら、もうセンスない。」
香「ですって~!!」
裕「ブログもコツコツ書いてますって書いてあるけど、ブログをただ書きゃええいうもんじゃないけえ。」
香「ああ~…」
裕「ちゃんとした理論があるから、ブログには。それもちゃんと勉強して書いたら、こうやってコツコツ書けるんじゃったら、多分上がってはくると思う。」
香「そのコツは、裕治郎さんのところに行けばわかります。」
裕「そりゃそうじゃろ、ちゃんとお金持って来てくれ(笑)」
香「あと1年しかリミットないですからね。」
裕「そうそうそう。」
香「動いた方がいいと思います。」
裕「いや、でももう、そろそろあと1年じゃろ。あと1年で伸びんかって、最後の1年わしのとこに来たら、わしがだめじゃったみたいになるけえ、来んでください!(笑)」
香「あ! じゃ、待って! 4年まで待ってください!(笑)」
裕「あとは接客術とか書いてあるけども、まあ接客“術”というよりも…。この術を学ぼうとするけん…。やっぱお客さんに興味を持ったほうがええね。目の前のお客さんに興味を持てば、空気も読めるんよ。今ってこれが大事なんかな、あれが大事なんかなやっぱりっていう…。好きな子を見るっていうのと同じじゃけん。」
香「うんうんうん。」
裕「この子、落としたいのぉって思ったら、やっぱり一生懸命考える。」
香「頑張りますもんね。」
裕「それと一緒。それとお客さんに対して、接客術で接客しようとしとるけんダメなんよね。」
香「なるほど! この接客術を訊いてきてる時点で、まだちょっとダメですよっていうことですね。」
裕「…と、土手香那子も言ってますんで。」
香「あはは~、言ってないですよ、私は!(笑)」
裕「まあ、でもそういうことや。」
香「ということなのでね。ブログもせっかく書いてるので、もしより良いものにしたいなあと思うのであれば、ぜひ裕治郎さんのほうにお問合せをと思います。」
裕「はい、ぜひぜひ来て下さい!」
香「ありがとうございました!!」
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香「さて、お送りしてまいりました“裕治郎のダメダメ経営者改造計画”。そろそろ、お別れの時間です。」
裕「はい! ということでね、今回はちょっとその、リスナーからの質問に答えるというね…」
香「はい!」
裕「これも新しい企画ですね。」
香「そうですね! 2年目になりましたので。」
裕「あの趣旨、なんにもないんかみたいな…。このイベントはなんの想いもないんかってみたいな感じになってしまう、大丈夫!?(笑)」
香「あはは~(笑)、そのまんま…ダメダメ…」
裕「ダメダメじゃの、なんかこう…いろいろ悩みを持って聴いてる人みんなの…」
香「そうですね、この番組自体がそういう軸になればいいですもんね!」
裕「お~、いいね~!」
香「ですので、これからも裕治郎先生にいろんな質問がある方は、ぜひこちらに送ってください!
また過去の放送もね、ホームページのほうから見れますので、ぜひそちらのほうもチェックしてみてください。それでは、そろそろお別れの時間です。“裕治郎のダメダメ経営者改造計画”お相手は…」
裕「アホ社長再生プロモーター 板坂裕治郎と」
香「土手香那子でした。それでは、来週またお会いしましょう!」
裕「ほんじゃまた~!」